未公開株購入詐欺:損賠訴訟 地裁、全額支払い判決 実体なく回収めど立たず /鳥取

 未公開株購入を持ちかけられ750万円をだまし取られたとして鳥取市の男性が、新日本バイオシステムズ(東京都)を相手取り825万円の損害賠償を求めた訴訟で、鳥取地裁(和久田斉裁判官)は26日、被告に全額を支払うよう命じる判決を言い渡した。同社は東京、静岡両地裁でも提訴され、同様の判決が下されている。担当弁護士らによると、同社とは連絡がついておらず、判決が確定しても賠償金を回収できるめどは立っていないという。

 訴状などによると、男性は2009年11月、「つばめ商事」を名乗る男から「新日本バイオシステムズは、上場したら株価が3、4倍になる。私が買いたいからあなた名義で申し込みだけしてくれ。12月に申込金1500万円を持参する。つばめ商事から同額のお礼もする」と頼まれた。男性は、30株1500万円を申し込み、つばめ商事からの申込金を待った。新日本バイオシステムズから支払いを催促され、15株750万円を振り込んだが、つばめ商事とは連絡がとれなくなった。

 地元の証券会社から未公開株の上場予定がないことを聞き、だまされたことに気付いたという。男性は、昨年1月に県警に被害届を提出しているが、検挙には至っていない。

 原告側の河本充弘弁護士は「会社自体に実体がなく、強制執行もできない。ほかに取れる手立てもない」と肩を落とす。東京地裁と静岡地裁の裁判を担当した藤森克美弁護士(静岡市)は「こちらでも訴えを全面的に認める判決が出ているが、賠償金の回収はできていない。あきらめてはいないが、取り立てるすべがない」と話している。【田中将隆】

毎日新聞 2011年7月27日 地方版

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