<準暴力団>口座不正取得で「怒羅権」容疑者逮捕 兵庫県警

 他人名義の銀行口座を不正使用目的で譲り受けたとして、兵庫県警は16日、首都圏で活動する中国残留邦人2、3世を中心とした不良グループ「怒羅権(ドラゴン)」メンバーで、元会社社長の李明岩容疑者(34)=東京都板橋区=を犯罪収益移転防止法違反の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。県警は、帰国した中国人留学生らが不要になって手放した口座がインターネットを通じて多数集められたとみて、口座入手の実態解明を進める。

 怒羅権は警察庁が「準暴力団」と位置づけている集団。他人名義の口座は、振り込め詐欺やネットバンキングの不正送金先として悪用されることが多く、県警は、怒羅権が口座売買などに組織的に関与した可能性があるとみて調べる。

 捜査関係者によると、逮捕容疑は今年1月、自身が経営していた会社の社員だった名古屋市中区の呂浩維被告(25)=犯罪収益移転防止法違反罪で起訴=と共謀し、兵庫県姫路市の無職、楊軍被告(31)=同=から、数人分の他人名義の口座を有償で譲り受けた、としている。両被告は中国籍。

 県警は、呂被告が大阪市や名古屋市で今年1月、楊被告から11人分の口座を計約25万円で譲り受けたとして、両被告を同容疑で逮捕、神戸地検姫路支部が起訴している。

 県警によると、楊被告は口座の入手先について「過去に来日していた中国人の留学生や技能実習生らと中国でチャットを通じて知り合い、安い謝礼金で買い取った」と供述。県警は、元留学生や元技能実習生に狙いをつけ、要らなくなった日本の金融機関の口座を入手し、犯罪グループに売りさばく目的で来日したとみている。

 一方、呂被告は調べに、「李容疑者の指示で口座を探していた。日本で中国人向けのチャットで呼びかけて楊被告と知り合い、キャッシュカード計15枚を受け取った」と供述しているという。

 ◇ことば【準暴力団】

 警察庁が今年3月、「常習的に暴力的な不法行為を行う」と位置づけた集団。暴力団対策法の適用対象となる指定暴力団とは異なり、法的根拠はない。怒羅権のほか、解散した暴走族「関東連合」の元メンバーらも該当する。2010年には歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが暴行され大けがをした事件で、関東連合OBの男が逮捕された。振り込め詐欺や飲食店からの「みかじめ料」で資金を得ているとされ、全国の警察が取り締まりを強化している。

毎日新聞 7月17日(水)2時31分

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