<連続詐欺>同じ携帯電話で 利用停止2週間の法の穴突く

 群馬県内で7月に発生した振り込め詐欺事件で、県警が携帯電話会社に契約者の本人確認を依頼しているうちに、同じ番号の携帯電話を使った詐欺が相次いだ。携帯電話不正利用防止法の規定では、即時利用停止ができず、停止には約2週間かかるためだ。詐欺被害の拡大を防ぐため不正な携帯電話を速やかに停止できるよう、捜査関係者は法整備の必要性を指摘している。

 群馬県警によると、7月30、31の両日、60代男性が長男を装った男からの電話で、現金計約200万円を振り込んでしまった。同30日には60代女性が同様の手口で約90万円をだまし取られた。2件の詐欺事件に使われた携帯電話番号は同じで、県警は31日に契約者の本人確認を携帯電話会社に依頼した。

 ところが8月8日、同じ番号からの電話で、同県桐生市の60代女性が現金約295万円をだまし取られた。この番号を使った詐欺被害は群馬県内でさらに数件あり、被害総額は少なくとも約800万円に上るという。捜査関係者は「同じ電話を使った被害が群馬県外でも出ている可能性がある」と話す。

 同一電話番号を使った詐欺は各地で起きている。奈良市では昨年4月、70代男性が1300万円をだまし取られ、犯行に使われたものと同じ番号の不審電話が他にも確認された。北海道では2010年11月、同じ番号による振り込め詐欺が少なくとも5件発生。09年には熊本、鹿児島、長崎各県で同じ番号を使った振り込め詐欺が相次いだ。

 携帯電話不正利用防止法では、電話が犯罪に使われている可能性があれば、警察署長の求めで携帯電話会社が契約者の本人確認を行う。契約者がこれに応じない場合は電話の利用停止ができるが、通常は停止までに2週間ほどかかるという。一方、犯罪に使われた金融口座は振り込め詐欺救済法に基づき、警察が金融機関に依頼すれば即時凍結が可能だ。

 群馬県警の捜査関係者からは「詐欺グループの携帯電話番号が判明しているのに被害を防げない。法整備で詐欺の道具を使えなくしてほしい」との声が上がっている。総務省は「携帯電話は災害時のライフラインの一部。利用停止には一定の時間が必要だ」としている。【田ノ上達也】

毎日新聞 9月1日(日)10時36分配信

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