ニセ銀行協会職員は16歳少女…新幹線で埼玉から京都へ 「報酬」1件数万円

 銀行協会職員などをかたり、高齢女性から現金をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂容疑で埼玉県越谷市の無職の少女(16)と同県草加市の高校1年の女子生徒(16)が京都府警に逮捕された事件で、犯行グループの手口の詳細が28日、捜査関係者らへの取材で明らかになった。少女たちは数件の現金受け取りに成功したことも認め、「成功すれば1件につき数万円をもらい、残りは仲間が関東に持ち帰った」と供述。府警は仲間の男らグループの行方を追うとともに、全容解明を進める。

 ◆現金受け子

 京都府警によると、26日午前11時ごろ、京都市伏見区の無職の女性(83)宅に府警の警察官を名乗る男から「京都市内でトラブルがあり、現在調べています」と電話があった。

 直後に、今度は銀行協会の関係者を名乗る男から、立て続けに電話が入った。「捜査2課から電話がありましたか。預金合計は1200万円ですね。被害に遭えば、預金の9割保証します。ただし今日中に手続きをしないと、5割保証に引き下げられます」「半分の550万円は手元に置いておく方がいい」

 男が話した女性の残高が似たような額だったため、話を信じた女性は、指示通り伏見区内の郵便局で現金550万円を引き出し、自宅に戻った。

 その後「下ろしたお金は銀行協会が管理します。今から銀行協会のスズキという女性に取りに行かせます」と再び男から電話があり、午後2時15分ごろ、女性宅にスズキと名乗るスーツ姿の少女が現れた。しかし、かばんなど何も持たずに現れた少女を不審に思い、現金は渡さなかった。

 ◆郵便局員の機転

 一方、その1時間前の26日午後1時15分ごろ、伏見区の京都京町郵便局では別の無職女性(89)が口座を解約し、300万円を引き出そうとしていた。

 対応した女性局員(33)は「いつも明るい人が、いろいろ口ごもっていて雰囲気が違う」と感じ、局から伏見署へ通報。これが逮捕のきっかけとなる。

 駆けつけた署員が無職女性から話を聴いたところ、詐欺グループから指示を受けている可能性が高いことが判明。さらに、局周辺に座って中の様子をうかがう不審な少女を発見し、歩き始めた少女を尾行した。

 少女は途中で別の少女と合流し、近くのコンビニのトイレでスーツに着替え、電話を受け、550万円を用意した女性宅に入っていった。その間、もう1人の少女が周辺で見張り役をしていたという。

 女性が現金を渡さなかったため、そのまま家を出た少女に署員が職務質問し、現行犯逮捕。見張り役だった高1の女子生徒も署に任意同行し、27日未明に逮捕した。2人は「23日に新幹線に乗って京都に来た」と供述したという。

 ◆類似事件も

 京都府内では23日に京都市山科区で、24日には宇治市で高齢女性がそれぞれ300万円の詐欺被害に遭うなど23~25日の間に、少なくとも60件の不審電話が確認された。23日には京都市東山区でも高齢女性が、高額の預金を下ろし、偶然訪ねてきた知人の指摘で被害を免れたケースもあった。

 宇治市の事件では、府警宇治署員が市内の郵便局を訪れ、詐欺被害防止への協力を呼びかけたわずか15分後、「急にお金がいるようになった」と、650万円を引き出した女性が被害に遭っていた。

 府警は、これらの事件についても、今回の犯行グループとの関連を調べる。

産経新聞 6月28日(土)15時21分配信 元の記事

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