特殊詐欺「だまされたふり」奏功 京都府警、3日連続で容疑者逮捕

 社債の購入を持ちかけ、高齢男性から現金500万円をだまし取ろうとしたとして、北署は7日、詐欺未遂の疑いで埼玉県坂戸市に住む大学4年の男(23)を現行犯逮捕した。容疑を認めている。男は現金の受け取り役で、だまされたふりをした被害者の自宅で同署員が取り押さえた。府警の「だまされたふり作戦」による特殊詐欺グループの逮捕は3日連続。

 同署によると、2月末から3月上旬にかけ、京都市北区の無職男性(76)方に、実在する証券会社の社員を名乗る男らから社債の購入を持ちかける電話があった。男性は今月3日、自宅を訪れた男に1千万円を手渡した。

 さらに500万円分の追加購入を求められ、不審に思った男性が証券会社に問い合わせて発覚。連絡を受けた北署が男性にだまされたふりをするよう依頼した。北署は1千万円を受け取ったのもこの男とみている。

 一方、伏見署は6日、同市伏見区の70代女性から現金300万円を詐取しようとしたとして、詐欺未遂容疑で長野県須坂市に住む無職の男(22)を現行犯逮捕。同署の要請で被害者がだまされたふりをし、現金の受け渡し場所に署員が張り込んでいた。堤容疑者は「指示を受けただけで、詐欺とは知らなかった」などと容疑を否認しているという。

 京都市内では、5日にも山科署が「だまされたふり作戦」を展開し、詐欺未遂容疑で東京都足立区のアルバイトの男を現行犯逮捕していた。

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 投資話やトラブル解決を持ちかけて高齢者から金をだまし取る特殊詐欺では、犯行グループが現金を手渡しするよう求めてくる場合がある。そこで有効なのが今回の「だまされたふり作戦」だ。

 作戦では、特殊詐欺の端緒となる電話を受けた被害者に、警察がだまされたふりをするよう依頼。現金の受け渡し場所に受け取り役をおびき出し、捜査員が現行犯逮捕する。

 被害者が電話の段階で詐欺だと見破り、相手に悟られないように、最寄りの警察署に相談するか110番通報することがポイントだ。捜査員は、受け取り役だけでなく見張り役や連絡役がいないかも警戒するため、必ず複数で目を光らせる。7日に北署が摘発した事件では、8人態勢で臨んだという。

 警察庁のまとめによると、平成26年はこの作戦で全国で851人を摘発。府警も同年5月以降、協力を呼びかけるチラシを配布するなどして重点的に取り組んでいる。

 警察当局の狙いは、被害の抑止に加え、受け取り役の逮捕を端緒に犯行グループの全容を解明し、主犯格を一網打尽にすることだ。

 しかし、だまされたふり作戦で逮捕される受け取り役の多くは、10代か20代。捜査関係者によると、逮捕のリスクの高い受け取り役を犯行グループの中心メンバーが務めることはなく、多くが友人や知人から誘われ、“アルバイト感覚”で特殊詐欺に加担した若者だという。

 ある捜査関係者は「末端のメンバーはグループ内の人間関係が希薄。メールなどで指示を受けるだけで、主犯格が誰なのか知らない場合もあり、捜査は簡単ではない」と打ち明けた。

産経新聞 3月8日(日)7時55分配信 元の記事

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