<振り込め詐欺>格安SIMの悪用激増 レンタル電話は減少

◇神奈川県警、今年すでに74回線確認

大手通信会社から回線を借りて通信サービスを提供する事業者(MVNO)の音声通話機能付きSIMカードが、振り込め詐欺に悪用されるケースが急増していることが、神奈川県警捜査2課の調べで分かった。昨年は10回線が確認されたのに対し、今年は6月末までに74回線に上った。犯行に多用されていたレンタル電話は減少傾向で、県警は「犯行ツールがシフトし始めた」とみて警戒している。【村上尊一】

MVNOのSIMカードは「格安SIM」とも呼ばれ、利用者が増えている。捜査2課が昨年1月~今年6月、振り込め詐欺に使われた885回線の契約状況を調査したところ、84回線がMVNOの音声対応SIMと判明した。今年になって急増している。

レンタル携帯電話・IP電話は640回線あり、依然多用されているが、今年1~6月は180回線で、前年同時期と比べて約40回線減少した。県警幹部は「振り込め詐欺グループの一部が、取り締まりの厳しくなったレンタル電話を避け、MVNOのSIMへとシフトさせ始めたのではないか」と分析する。

携帯電話不正利用防止法で、レンタル電話は顧客の本人確認が義務付けられているが、悪質な業者が確認しなかったり、転貸が横行したりと、犯罪の温床とされてきた。警察当局は悪質業者の摘発など取り締まりを強化しており、県警は今年4月以降、レンタル業者の事務所など約15カ所を振り込め詐欺の共謀容疑などで家宅捜索し、レンタル電話約900回線の遮断を通信会社に要請した。

捜査関係者によると、MVNOの音声対応SIMも同法の規制対象だが、インターネットで契約申請をして、宅配で受け取ることができる。本人確認も、身分証などをネット経由で送る方法などで行われ、偽造や成りすましを見抜くのは難しいという。

振り込め詐欺グループはこうした点に目を付けたとみられ、県警はレンタル電話と同様、回線の遮断要請など対策を進めている。県警幹部は「事業者との連携を深め、さらなる対策を講じたい」と話している。

県警によると、県内の振り込め詐欺被害は、2014年に過去最悪の水準となった後にいったん減少したが、再び増加している。今年1~6月の認知件数は566件(前年同期比151件増)、被害総額は約19億1600万円(同約7億5200万円増)で、いずれも前年を上回った。

毎日新聞 7月18日(月)11時46分配信 元の記事

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