特殊詐欺、高額被害相次ぐ 巧妙手口、高齢者への対策急務 新潟

オレオレ詐欺など特殊詐欺の被害に遭うケースが後を絶たず、県内では今月中旬以降、60~70代の高齢者が数百万円単位で現金をだまし取られるケースが相次いだ。首都圏に呼び出す「上京型」など犯人側が現金を直接受け取るパターンが目立つ。県内の信用金庫がATM(現金自動預払機)を使った振り込みの制限に乗り出すなど、強化が進む「振り込め詐欺」対策に対抗するかのように犯行の手口は巧妙化しつつある。県警は高齢者らに警戒を呼び掛けている。(太田泰、村山雅弥)

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 今月17日、長岡市の70代男性の自宅に息子だという男から「株式投資で会社のお金を使い込んでしまった。現金を貸してほしい」と電話があった。男性は翌18日、指定された埼玉県のJR大宮駅付近で弁護士を名乗る男に現金500万円を手渡した。その後、息子に確認したところ、詐欺だったことが分かった。

 長岡署によると、同署の管内で17~23日に不審な電話が9件確認された。

 ◆警察をかたる電話

 南魚沼市の70代女性も上京型の被害に遭った。18日、息子だと話す男から携帯電話に「株をやらないかと誘われ250万円をだまし取られた。その人は逮捕されたが、警察からお金を返してもらうまで250万円を貸してほしい」と連絡があった。女性は東京都内の指定場所に出向き、現れた弁護士を名乗る男に現金を手渡した。翌日、だまされたことが分かった。電話の男は「風邪をひいて声が変わった」と偽っていた。

 一方、長岡市では60代の男性が現金800万円をだまし取られる被害に遭った。柏崎署によると、22日に警察官を名乗る男から 「金融機関が暴力団とつながっている。捜査協力のためお金を下ろして預からせてほしい」と電話があり、市内の駅で金融機関の職員を名乗る男に現金300万円を手渡し、翌23日にも現金500万円を渡した。

 ◆年代上がるほど“自信”

 県内では昨年、特殊詐欺の認知件数は前年より4割近く減って182件にとどまり、被害額も約4割少ない約4億6千万円だった。ただ、県警によると高齢者らにかかってきた不審な電話は今年4月に前年並みの件数が確認されており、新潟市内で今月11日に開かれた県特殊詐欺撲滅対策推進協議会で、県警の山岸直人本部長は「認知件数は今後反転する可能性が高く、極めて悪質な犯罪の防止にこれまで以上に取り組む」と危機感をあらわにした。

 内閣府が1月に実施した全国調査では「被害に遭わないと思う」と回答した人の割合が30代は3割弱だったのに対し、70代以上は全体の約5割を占め、年代が上がるほど自信過剰になる傾向があると分かった。

 こうした事情を踏まえ、三条信用金庫はATMでキャッシュカードを使った振り込みの限度額を「0円」に制限し、職員がいる窓口に誘導する対策を4月から始めた。ATMでの振り込みを過去3年間していない70歳以上の人が対象で、振り込み詐欺などの被害防止が狙いだ。県信用金庫協会によると、同金庫を含め同協会に加盟する9信用金庫全てが、今夏ごろまでには同様の対策を順次始める予定という。

産経新聞 5/26(金) 7:55配信元の記事

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